大分県の小学校でオンライン授業をしました。
大分県佐伯市立渡町台(とまちだい)小学校4年生の担任の先生から
「子どもたちが地域で廃棄される野菜を使ってクレヨンづくりに取り組んでいるのですが、なかなか上手くいかないのでアドバイスをもらえないでしょうか?」
とご相談をいただき、昨年の12月にオンライン授業の機会をいただきました。
授業では子どもたちからの質問にお答えしながら、私たちが失敗から学んできたことやクレヨン作りへの思いについてお話させてもらいました。
例えば、こんな質問を受けました。
・色が出やすい野菜は何?
・どの色が一番作りやすい?
・どんな道具を使って、どんな流れで作っているの?
・上手に作るコツは?
・どんな気持ちで作り始めたの?
・いい色ってどんな色?
はっきりと答えがある質問もあれば、私たちにも未だに答えが見つかっていない質問もあって、
子どもたちには正直に「クレヨン作りは簡単ではない」ということを伝えました。
でも、難しいから楽しいし、きれいに色が出たときの喜びはそれだけ大きいということを、子どもたちも同じように感じていると思います。
その後しばらくして、先生から「しまやどりさんのアドバイスを参考に再チャレンジしたら上手くいきました!子どもたちの作ったクレヨンを見てあげてください。」と嬉しいご報告をいただき、
先日再びオンラインで授業に参加させていただきました。
子どもたちは、まずは身近にある素材を顔料にしてクレヨン作りをしてみたようです。
畑の土、家にあったコーヒー豆、抹茶、ココア、みかんの皮、バナナの皮(!!!)など、
カメラ越しではありましたが一つひとつ違った色がしっかりと描かれていて、とても感動しました。
クレヨン作りはこれがゴールなのかな?と思ったのですが、
もっと濃い色の野菜はないか、色を濃く出すにはどうしたらいいのか、顔料と蝋のちょうどいい配合はどのくらいか、次はコーヒーの出がらしでやってみたい‥‥などの意見が出ていて、まだまだ探求の途中のようでした!
彼らの目指す色はどんな色なのかな?
質問にあった「いい色」って、誰かに定義できるものではないと思いますが、
使う人がクレヨンから沖永良部島の自然を感じて、「行ってみたいな」「帰りたいな」「懐かしいな」というあたたかい気持ちになってくれることを目指して、私たちはクレヨン作りを続けています。